「10年前フィンランドで見た理科の授業──”科学する姿勢”を育てる授業とは」
- minatocolabo
- 6月19日
- 読了時間: 4分
更新日:7月9日

こんにちは、名古屋市瑞穂区の小学2年生からの科学・探究教室ミナトコラボです。
保護者の方から、時々こんなご質問をいただきます。
「理科の学び場なんですよね?薬品やビーカーなど、実験器具は使わないんですか?」
答えは——「使いません」。少なくとも、一般的な理科教室のような道具や薬品は登場しません。
それでもミナトコラボでは、理科の力をしっかり育ていきます。
むしろ、「科学する姿勢」は、そうした道具の“ない”ところからこそ育つと、私は考えています。
10年前、フィンランドの高校で見た「実験」の風景
10年ほど前、私は教育視察でフィンランドの高校を訪れました。
ちょうどその時、国際バカロレア(IB)の理科の授業を見学する機会がありました。
実はそれ以前、日本の高校では、先輩教員からこんな指導を受けたことがあります。
「実験の授業では、やり方がわかりやすく伝わって、生徒が全員同じ結果を出せるように説明しなさい」
確かに、手順を統一し、全員がきれいに実験を成功させるのは教員として達成感もあります。
でも、フィンランドの授業はまったく違っていました。
先生は、目的だけを伝えると、あとはすべて生徒に任せていたのです。
生徒たちはグループごとに異なる道具を選び、実験方法もバラバラ。
結果にも当然ばらつきが出ます。
でもそれが問題ではなく、むしろ**「なぜ違う結果になったのか」を考える**ことが、次の学びにつながっていました。
それを見たとき、「ああ、これが本当に“科学を学ぶ”ってことかもしれない」と心から思ったのです。
ミナトコラボでは、なぜ薬品を使わないのか?
そんな体験があるからこそ、ミナトコラボでは、あえて火や薬品、特殊な器具を使いません。
その理由は:
• 日常の中にある素材で繰り返し出会えるように
• 安全だから、手順に縛られずに一人ひとりが工夫できるように
• 小学校2年生からでも「自分でやってみたい」が自然に引き出せるように
子どもたちには、「うまくやる」よりも、「なぜだろう?」と考えながらやってみる体験をしてほしい。
そして、「違い」が出ても慌てずに、“自分で問いを立てる”力を育てたいと思っています。
「やり方」ではなく、「科学」が主語の時間に
理科のレッスンが「実験」中心になると、つい「やり方」や「注意」に時間を取られがちです。
でも、ミナトコラボで大事にしたいのは、“科学”そのものを主語にする時間です。
• どんなことを確かめたい?
• どうしたら観察できる?
• どんな材料や方法があるだろう?
• 結果は思った通り?違った?なぜ?
大人が答えを持っていて、それをなぞるのではなく、子ども自身が問いをつくる側に立つ。
その瞬間こそが、本当の「科学」だと思うのです。
理科だけじゃない、学びの広がり
ミナトコラボの理科のレッスンは、他教科とどんどんつなげていきます。
• 「水の循環」から地理や環境問題へ(社会)
• 「恐竜の大きさ」を知るために相似や比を使う(算数)
• 実験後に考察を話し合う(国語)
子どもたちは教科の枠を意識していません。
“ひとつの不思議”を、いろんな方向から探求していくこと。
それが、本来の学びの姿なのだと思います。
いつでも、誰でも、“科学者”になれる
薬品や器具がなくても、ミナトコラボには「科学」があります。
むしろ、特別な道具がないからこそ、子どもたちは身近な素材に目を向け、
「見たい」「知りたい」「試したい」という気持ちを伸ばしていけます。
教科書で出てくる科学者たちも、最初はふとした日常の疑問から研究を始めた人ばかり。
子どもたちにも、そんな“科学する目”を持ってほしいと私たちは願っています。
📅 ミナトコラボの体験会が決定!
8月24日(日)13:00〜14:00 「浮く?沈む?」
簡単だけど「なぜ?が広がる」実験で、中学受験にも頻出の、浮力について学びます。浮いたり沈んだり、不思議なおもちゃを作って持って帰ります。
対象 小学1年生から
9月からの科学・探究コースにご興味のある方、ぜひこの機会にミナトコラボを体験してください。保護者の方、ご兄弟の方とご一緒の参加も歓迎です。
料金 小学生のお子様一人3000円
体験後、一週間以内に9月からの科学・探究コースに入会された場合、入会金2000円が無料になるキャンペーン中!
場所 パロマ瑞穂アリーナ第一会議室
地下鉄名城線 瑞穂運動場東駅 徒歩9分
弥富学区、陽明学区、豊岡学区、汐路学区、瑞穂学区の近くです。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせくださいね。
申し込みフォームからお申込みできます。